「第112回 種痘様水疱症」 2021年4月23日付 「リビング多摩 」に掲載されました|立川皮膚科クリニック|立川駅南口徒歩2分の皮膚科クリニック

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医療コラム

「第112回 種痘様水疱症」 2021年4月23日付 「リビング多摩 」に掲載されました|立川皮膚科クリニック|立川駅南口徒歩2分の皮膚科クリニック

「第112回 種痘様水疱症」 2021年4月23日付 「リビング多摩 」に掲載されました

夏、子どもの顔や手に水ぶくれができました

「種痘様水疱症」かもしれません

紫外線が強くなる夏に、子どもの顔や手、耳などに水ぶくれのような湿疹がたくさんできることがあります。毎年、同じ時期に繰り返し発症することもあるこの症状について、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医の立川皮膚科クリニック・伊東秀記院長に聞きました。

―この症状について教えてください

「顔や耳、手の甲、下唇など、直接日光に照らされる部分(日光露光部)に、初め赤い斑点が多数でき、のちに中央部がくぼんだ水疱状になることがあります。このような症状は、種痘様水疱症の疑いがあります。通常発熱や倦怠感といった全身症状はなく、日光が当たらない衣服で覆われている部分には発症しにくいのが特徴です」

―原因は?

「内因性光線過敏症の一種で、おもな原因として、長い時間、紫外線A波(UVA)にさらされることです。UVAは雲や窓ガラスを通り抜けて肌に届くので注意が必要です」

―治療法は?

「悪化を防ぐために、ステロイド外用薬を処方します。通常、水疱はかさぶたになり、傷痕を残して治癒します。また思春期までに自然治癒することが一般的です」

―注意点は?

「症状が治まらず、より激しい皮疹と発熱などの全身症状が続くようであれば、重症型種痘様水疱症を疑います。発症すると、自然治癒の傾向がなく〝慢性活動性EBウイルス感染症”を併発している可能性が高く、一部はリンパ腫などを生じ、予後不良となることもあります。より詳しい検査が必要となります」

202100423立川皮膚科クリニック様_第112回