「第14回全身性エリテマトーデス」2013年2月2日号「リビング多摩」に医療コラムが掲載されました。
- 2016年6月29日
- 一般皮膚科
顔に左右対称の発疹ができ、いつまでたっても赤味がひきません。
膠原(こうげん)病の疑いがあります。抗核抗体の血液検査を。
左右対称で鼻の根元でつながる特徴のある発疹ができ、いつまでも赤味がひかない―、そんな症状について、日本皮膚科
学会認定皮膚科専門医・立川皮膚科クリニックの伊東秀記先生に聞きました。
「顔に発疹ができる病気には、アトピー性皮膚炎や、しもやけ、かぶれがありますが、発疹が左右対称の〝蝶形紅斑〟(左
図参照)で、いつまでも赤みが引かない場合、膠原病のひとつ全身性エリテマトーデスの疑いがあります」
―どのような病気でしょうか?
「10~30代の主に女性に発症しやすく、はじめ皮膚に症状が出ることが多いため、最初に皮膚科を受診する人が多いので
すが、免疫の異常により全身にさまざまな炎症を引き起こす病気です。この病気の患者さんは、紫外線に過敏なことが多く、スキーなどへ行った後に〝蝶形紅斑〟ができて、病気が見つかる場合も多いのです」
―どのように診断するのですか?
「視診だけでなく、血液検査、皮膚の組織検査をします。全身性エリテマトーデスであれば、早期から抗核抗体が陽性という検査結果が出ます。また、寒さなどで、手足の指が白くなったり紫色になり、しびれや冷感を感じる〝レイノー現象〟が患者の約30%の人におきます。早期発見、早期治療が大切です」
2013年2月2日付 「リビング多摩」に掲載されました。