帯状疱疹
帯状疱疹
帯状疱疹は、水ぼうそうと同じ“水痘・帯状疱疹ウイルス”によって発症します。子どものころにかかった水ぼうそうのウイルスが体内の神経節に潜伏し、病気やストレスなどで免疫力が落ちたときに再活性化して帯状疱疹が現れます。
神経節に沿って顔や胸部、腹部などに発症します。体の片側だけにみられるのが特徴。先に痛みを感じることが多く、湿布などを貼ると、発疹をかぶれと勘違いするケースもあるようです。
抗ウイルス薬と痛み止めを処方します。局所には消炎作用のある塗り薬を塗布。抗ウイルス薬は発症から3日以内に服薬するのがよいとされていますので、症状が出たら早めに受診しましょう。強い痛みが出たら、患者様の体調や症状に合わせて痛みをコントロールする治療を行います。
急性期の痛みは1ヶ月以内で引きますが、3ヶ月以上痛みが残ることも。これを“帯状疱疹後神経痛”といいます。60歳以上に多く、かかるのは15%程度ですが、痛みを残さないためにも医師に相談してください。
帯状疱疹には、予防するワクチンがあります。帯状疱疹は、ワクチンで予防できます。
ワクチンには、感染症の原因となる細菌やウイルスの病原性を弱くしたものや、成分の一部を取り出したもの、また病原性を全くなくしたものがあります。ワクチンを体内に接種すると、そのワクチンの成分(細菌やウイルス)に対しての免疫力を高め、病気の発症や重症化を抑えることができます。
帯状疱疹の予防には、50歳以上の方を対象としたワクチンがあります。水ぼうそうにかかったことがある人は、すでに水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルスに対する免疫を獲得していますが、年齢とともに弱まってしまうため、改めてワクチン接種を行い、免疫を強化することで帯状疱疹を予防します。予防接種は帯状疱疹を完全に防ぐものではありませんが、たとえ発症しても症状が軽くすむという報告があります。