「第98回 ほくろ」 2020年2月28日付 「リビング多摩 」に掲載されました
- 2020年5月28日
- 一般皮膚科
ほくろがいびつに大きくなって気になります
皮膚の「基底細胞がん」の疑いが
顔のほくろがデコボコ といびつに大きくなり気 になる。この症状について、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医で、立川皮膚科クリニック院長の伊東秀記先生に聞きました。
―症状は?
「顔にあるほくろが 徐々に大きくなり、色がまだらで表面がでこぼこと凹凸のある場合、顔に発生する皮膚がんの一種 “基底細胞がん”の可能性があります。紫外線などが原因とされ、 80 %以上が顔に発生し、進行すると潰瘍状になります。転移はまれですが、放置すると深い組織へと浸潤します。まれに色のないシミのような場合もあるので注意が必要です」
―診断方法は?
「初期はほくろと間違 いやすいですが、ダーマスコープという特殊なルーペで患部を視診し、さらに皮膚の組織検査を行って診断を確定します」
―治療法は?
「病巣が広がるため、 レーザー手術は避け、外科手術で病巣を取り除き ます。再発防止のためが んの病巣よりも一回り大きく皮膚を切除します。 大きくなると切除する部 分も多くなるので、気になる場合は、早目に皮膚 科の医師に相談を」