「第115回 エーラス・ダンロス症候群」 2021年7月30日付 「リビング多摩 」に掲載されました|立川皮膚科クリニック|立川駅南口徒歩2分の皮膚科クリニック

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医療コラム

「第115回 エーラス・ダンロス症候群」 2021年7月30日付 「リビング多摩 」に掲載されました|立川皮膚科クリニック|立川駅南口徒歩2分の皮膚科クリニック

「第115回 エーラス・ダンロス症候群」 2021年7月30日付 「リビング多摩 」に掲載されました

子どものころから指の関節が他の人よりとても柔らかい

エーラス・ダンロス症候群の可能性があります

子どものころから指の関節がとても柔らかく、手の甲につくほど曲がる―。この症状について、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医で立川皮膚科クリニック院長・伊東秀記先生に聞きました。

―どんな症状ですが?

「関節が通常より明らかにやわらかい場合、エーラス・ダンロス症候群が疑われます。関節の過可動性のほか、皮膚がやわらかくとても伸びる過伸展もみられます。組織と組織をつなぐ部分がもろくて弱い結合組織の脆弱性があるため、皮膚が傷つきやすく、治りにくいこともあります」

―原因は?

「コラーゲンに関わる遺伝子性疾患で、いくつかの病型分類があります。推定頻度は5000人に1人とされています」

―治療について教えてください

「まず他の疾患と鑑別します。疑われる疾患として、遺伝性疾患のマルファン症候群があります。エーラス・ダンロス症候群には、関節の過可動性、皮膚の過伸展、結合組織の脆弱性のほか、病型ごとに特徴的な症状があり、その症状に合わせた経過観察を行い、裂傷や関節の脱臼があれば治療します。類型で特に注意が必要なのは、血管型です。血管がもろく、大動脈解離、大動脈瘤破裂、血管断裂といった症状が現れる場合があります。気になる症状があれば、まずは皮膚科の医師に相談してください」  

202100730立川皮膚科クリニック様_第115回