かゆみが止まらない“結節性痒疹（けっせつせいようしん)”
新薬が登場！ まずは気軽に相談を

蚊に刺されたわけでもないのにかゆくてたまらない、ついかきむしるから傷痕が残って…。「そういった状態の発疹を“結節性痒疹（けっせつせいようしん）”といいます」と話す、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・立川皮膚科クリニック院長の伊東秀記先生に聞きました。

 

―結節性痒疹とは？

「虫刺されや汗、衣服など、何らかの刺激によって生じる皮膚疾患で、かゆみを伴い、ぷくっと皮膚が盛り上がります。とにかくかゆいのでひっかいてしまい、出血したり、傷口が崩れて痛くなったり、赤紫色の痕が残ることも。我慢できない痒みと、見た目の悪さが気になって、つらい日々を送っている人もいるでしょう」

―アトピー性皮膚炎をこじらせて、腕や背中の皮膚が慢性的に厚ぼったく黒ずんだようになっているのもそうですか？

「アトピー性皮膚炎は結節性痒疹の誘因のひとつですが、はっきりした原因がわからないケースもあります」

―治療法は？

「かゆみを抑えるステロイド系外用薬や、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー薬の服用を併用しますが、従来の治療では効果が得られなかった小児のアトピー性皮膚炎の患者さんに、“デュピルマブ”という新薬（皮下注射）が使えるようになりました。まずは、皮膚科に相談して下さい」

20230929立川皮膚科クリニック様_第141回