「第152回 アトピー性皮膚炎」 2024年8月30日付 「リビング多摩 」に掲載されました
- 2025年1月21日
- 一般皮膚科
重度のアトピー性皮膚炎で悩む人は知っておきたい
皮下注射タイプの新薬が登場
異常な高温に大汗をかき、さらにクーラーの冷気で冷やされ、肌にとって過酷な時期。アトピー性皮膚炎が、ぶり返したり、悪化した人もいるのでは…。そこで、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・立川皮膚科クリニック院長の伊東秀記先生に、アトピー性皮膚炎について聞きました。
―どんな症状ですか?
「アトピー性皮膚炎は、皮膚の乾燥、かゆみが強く、ガサガサ、ジュクジュクを繰り返す湿疹です。小児から、思春期を過ぎて大人になっても、治ったり悪化したりを繰り返し、スッキリしない人もいます」
―治療法は?
「まず大事なのは保湿。ステロイド、抗炎症、抗アレルギーの外用剤を使用して、かゆみや炎症を抑えるのが基本的な治療法になります。症状に合わせていくつかの薬剤を組み合わせていきます」
―最新情報を教えて
「ここ数年、塗り薬、のみ薬、皮下注射などのいろいろなタイプの新しい薬が承認され、重症のアトピー性皮膚炎の治療の選択肢が増えています。そんな中で今年の5月から使えるようになったのが、生物学的製剤のイブグリース(皮下注射)。今までの治療ではかゆみは軽減したけれど、どうしても皮膚の赤みがとれない、ほかのアレルギー症状もある人などには、いい結果が報告されているようです。
なお、新薬治療には高額療養費制度が使えますが、個人の条件により変わってきます。治療法の選択なども含めて納得がいくまで皮膚科専門医に相談してください」
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