「第154回 菌状息肉症」 2024年10月25日付 「リビング多摩 」に掲載されました|立川皮膚科クリニック|立川駅南口徒歩2分の皮膚科クリニック

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医療コラム

「第154回 菌状息肉症」 2024年10月25日付 「リビング多摩 」に掲載されました|立川皮膚科クリニック|立川駅南口徒歩2分の皮膚科クリニック

「第154回 菌状息肉症」 2024年10月25日付 「リビング多摩 」に掲載されました

ほかの皮膚症状と間違いやすい

皮膚の悪性リンパ腫“菌状息肉症”

 

「腕や背中の湿疹が何年も治りません。皮膚がんになるかもしれないと、心配です」という悩みについて、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・立川皮膚科クリニック院長の伊東秀記先生に聞きました。

―湿疹が皮膚がんに?

 「心配されているのは、皮膚に生じる悪性リンパ腫の一種、“菌状息肉症”のことですね。初期にあらわれる紅斑が他の皮膚症状と間違いやすいので、まれですが、なかなか治らない湿疹が、実は菌状息肉症だったというケースもあります」

―菌状息肉症について教えてください

 「いろいろな大きさの茶褐色の発疹が、体のさまざまなところにあらわれます。紅斑は境界線がはっきりしていて、かゆみや痛みはないのが特徴です。数年から10数年かけてゆっくり進行し、厚みやざらつきが出てきます。さらに発疹の中にしこりを生じたり、出血したり、潰瘍になったり。場合によっては内臓にも症状が広がり、だるさや全身症状が出ることもあります」

―治療法は?

 「根治的な治療法はありませんが、状態に応じて適切な治療を行います。初期には、主にステロイドの外用療法、医療用の紫外線を当てる光線療法も用いられます。進行してくると、全身治療が併用されることになります。

 まずは早めに気付くこと。ヘンだと思ったら、皮膚組織を切除して病理検査を行うなどの診断が大事です。ひとりで悩まないで、皮膚科に相談してください」

20241025立川皮膚科クリニック様_第154回