「第80回蚊刺過敏症の症状」2018年8月4日号の「リビング多摩」に掲載されました。
- 2018年9月25日
- 一般皮膚科
蚊に刺されたところが腫瘍になり発熱もあります
「蚊刺過敏症」の疑いがあります
蚊に刺された後、強い炎症により水疱ができ、なかなか治らない場合について、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医の立川皮膚科クリニック・伊東秀記院長に聞きました。
「一般的に“蚊アレルギー”とも呼ばれる、蚊刺過敏症(ぶんしかびんしょう)の疑いがあります。蚊に刺された部位が腫 れ、水疱から潰瘍となり、38 度以上の発熱やリンパ節が腫れるといった全身症状が表れます」
—原因は?
「EBウイルスの感染が関与しています。小児期から思春期にかけて感染するヘルペスウイルスの一種で、通常は感染しても自然に排除されますが持続感染状態の人がごくまれに蚊に刺されたとき、過剰な反応を起こすことがあります」
—治療法は?
「刺された部分の治療 には、抗炎症効果のあるステロイド剤の外用薬を処方します。
アレルギー 症状がひどい場合には、抗アレルギー剤の内服薬を処方します」
—注意点は?
「同じような症状を何度も繰り返すようであれ ば“慢性活動性EBウイルス感染症”を併発している可能性が高く、より詳しい検査が必要になります。蚊に刺されて治らないときには一度、皮膚科を受診しましょう」