「第96回 老人性色素斑」 2019年12月13日付 「リビング多摩 」に掲載されました
- 2020年3月5日
- 一般皮膚科
年齢とともに顔にシミが増えて気になります
“老人性色素斑”か判別して治療しましょう
鏡を見るたびに気になる顔のシミ。歳を重ねると増える「老人性色素斑」の症状について、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医で、立川皮膚科クリニ ック院長の伊東秀記先生に聞きました.
―症状は?
「そばかすのような小さなものから2~3㎝の濃い褐色のシミまで、顔や手の甲、腕の全面などにできやすく、そのほとんどが“老人性色素斑”です」
―原因は?
「日光が長時間当たる部分にできやすく、若い頃からの紫外線の影響が肌に出ていると言えます。また、“老人性”とついていますが、 20 代から出現し、年代とともに増え60 代ではほとんどの人に見られます」
―治療法は?
「レーザー照射での治療となります。自由診療で、当院では1㎜3000円で行っています。照射後、一過性の色素沈着 が起こり、色が濃くなる場合があります。徐々に落ち着きますが、気になる場合はハイドロキノン外用薬(自由診療・2000円)、トラネキサム酸内服(自由診療・2000円)を処方、またはレーザーの再照射を行います。 なお、“老人性色素斑” に似ている疾患として “基底細胞がん”や“悪性黒色腫(メラノーマ)”があります。疑わしい場合は治療を始める前に皮膚組織の組織検査を行います。老人性色素斑が気になったら、まずは皮膚科の医師に相談を」