「第3回肝斑」2012年3月3日号「リビング多摩」に医療コラムが掲載されました。
- 2016年6月29日
- 一般皮膚科
「顔のシミが気になります。肝斑でしょうか?」
自己判断せずに皮膚科の診断を受けましょう
30代以降の女性に多く見られるシミの一種「肝斑(かんぱん)」について、「立川皮膚科クリニック」の伊東秀記院長に聞きました。
―肝斑の特徴を教えてください
「目の下、頬、口の周辺などに薄茶色に広がります。目じりから上にはできず、顔の両側に出る傾向があります。30代以降の女性に多く、炎症などの症状はありません。見た目では他のシミやそばかすと間違えやすく、特にADM(図参照)との判別が難しいのが特徴。シミの種類により治療法が異なります。間違ったケアで肝斑を悪化させてしまうこともあるため、自己判断せずに皮膚科の診断を受けましょう」
―原因は何ですか?
「ホルモンバランスの崩れ、強いストレス、紫外線のほか、顔を触ったり、ごしごし擦る癖、過度のクレンジングや不適切なスキンケアなどによる色素沈着も原因とされています」
―治療法にはどんなものがありますか?
「肝斑には、トラネキサム酸、ビタミンCの服用やイオン導入、ハイドロキノン(塗布薬)を一人一人の進行レベルを見極め
て処方しています。最近ではレーザー治療(自由診療・標準費用1万6000円)も有効とされていますが、リウマチの治療をしたことのある人は注意を。必ず、皮膚科医に相談してください」
―日常生活で気をつけることはありますか?
「皮膚科による指導を受けた上で、適切な紫外線対策、スキンケアを行ってください。また、肝斑治療を3カ月ほど続けても効果が表れない場合は、診断の見直しが必要な場合もあります」