「第36回結節性紅斑」2014年年末年始号「リビング多摩」に医療コラムが掲載されました。
- 2016年6月30日
- 一般皮膚科
足にできた虫刺されのような赤い発疹がだんだん増えて腫れて痛みがでてきました。
「結節性紅斑」の疑いがあります。
両足のひざから足首にかけて、赤い斑点が無数にできることがあります。この症状について、日本皮膚科学会認定皮膚
科専門医・立川皮膚科クリニックの伊東秀記先生に聞きました。
「ひざから下の広い範囲に、紅斑が多発して、触ると固いしこりになっており、圧痛を伴う場合〝結節性紅斑〟の疑いがあります。紅斑は大小さまざまで、発熱や倦怠感があるケースもあります。比較的女性に多くみられます。いったん症状が消えても再発することがあり、重症化すると太ももや腕まで紅斑が広がることもあります」
―原因は?
「溶連菌や真菌、溶血性レンサ球菌、また薬剤などに反応して発症します」
―治療法は?
「炎症を抑えるため、非ステロイド系の抗炎症剤を処方します。また重症化した場合には副腎皮質ステロイド剤を処方する場合もあります。安静を保つことも大切です」
―結節性紅斑で気を付けることは?
「他の病気との鑑別、診断が大切です。まれにリンパ腫などの悪性腫瘍が原因で発症することがあるので、血液検査など、適切な検査で診断を受けましょう。まずは医師に相談を」