「第149回 扁平苔癬様角化症」 2024年5月31日付 「リビング多摩 」に掲載されました
- 2024年9月11日
- 一般皮膚科
赤く盛り上がったシミ、“扁平苔癬様角化症”かも
顔のシミがだんだん濃くなって盛り上がってきたけれど、これって歳だから仕方がないと諦めるしかない? 治療法はないの? 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・立川皮膚科クリニック院長の伊東秀記先生に、聞きました。
―扁平苔癬様角化症(へんぺいたいせんようかくかしょう)とは?
「長年積み重なった紫外線の影響や、加齢に伴ってできる脂漏性角化症や老人性色素斑といったシミが、炎症を起こして変化した状態を“扁平苔癬様角化症”といいます。やや突起し、色が濃くなったり赤みをおびたようにみえたり、かゆみを伴ったり、軽いふけのようなものが認められることもあります」
―治療した方がいいのでしょうか?
「扁平苔癬様角化症は良性の病変ですから、特に心配することはありませんが、悪性である日光角化症との鑑別が重要です。治療方法については、手術またはレーザーによる治療となります。自由診療になりますが、当院で長い間活躍しているのがQスイッチレーザー(1㎜3300円)。照射後すぐには薄くならなくても、気にしないで。2回照射も可能です。
さらに新しい機器を用いた照射方法もありますが、何より信頼できる皮膚科専門医の診断に基づいて行うことが大事です。まずどんなタイプのシミなのか、どういう治療ができるのか、十分に相談してください」