「第159回 再発性多発軟骨炎」 2025年3月28日付 「リビング多摩 」に掲載されました|立川皮膚科クリニック|立川駅南口徒歩2分の皮膚科クリニック

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医療コラム

「第159回 再発性多発軟骨炎」 2025年3月28日付 「リビング多摩 」に掲載されました|立川皮膚科クリニック|立川駅南口徒歩2分の皮膚科クリニック

「第159回 再発性多発軟骨炎」 2025年3月28日付 「リビング多摩 」に掲載されました

耳が痛痒い、腫れている…耳介軟骨が変形する
再発性多発軟骨炎かもしれません

 

耳の外側(耳介)がなんだか痛痒い、虫刺されかしらと思っていたら、耳が腫れて変な形になってしまいました。どんな病気なの?と、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・立川皮膚科クリニック院長の伊東秀記先生に聞きました。

―考えられるのは、どのような病気ですか?

 「中軟骨組織に炎症が起こる疾患“再発性多発軟骨炎”の可能性があるかもしれません。原因はわかっていませんが、両方の耳介軟骨が赤く腫れ、痛みを伴うこともあります。数日で治ったり、何週間も続いたりしながら、繰り返し再発することが多く、軟骨の形が崩れてカエルのような耳、さも細菌感染のようにパンパンに腫れている状態に変形することもあるのが特徴です。

 ときには、紅斑やジュクジュクと湿った発疹などの皮膚症状や、めまいや難聴を伴うこともあります。さらに、鼻の軟骨や目、気道、心臓など全身のコラーゲンを多く含む軟骨にも炎症が起こることがある、非常に珍しい疾患です」

―治療法は?

 「主に内服治療が中心になります。軽症なら、非ステロイド性抗炎症薬を。それでも改善しない場合には、ステロイド剤を追加して炎症を抑えます。一度変形・消失した軟骨は元に戻りません。再発性多発軟骨炎は耳介軟骨の異変からはじまることが多いので、早期に気付いて正しく診断し、治療をはじめることが最も重要になります。自己判断は禁物です。気になったらすぐ、専門医に相談してください」

20250328立川皮膚科クリニック様_第159回