「第75回脂腺増殖症の症状」2018年3月17日号の「リビング多摩」に掲載されました。
- 2018年3月20日
- 一般皮膚科
ニキビ様の発疹がいつまでたっても治りません
「脂腺増殖症」の疑いがあります
ニキビ様のポツポツが顔にできて、なかなか治らないことがあります。この症状について日本皮膚科学会認定皮膚科専門医で立川皮膚科クリニック院長の伊東秀記先生に聞きました。
「顔、鼻などに2㎜〜6㎜程度の黄色または白っぽい丘疹(きゅうしん)ができて、
化膿したり痛んだりすることもなく、少しずつ大きくなることがあります。
〝脂腺増殖症〞の疑いがあります」
―原因は?
「毛穴の周辺の皮脂腺が、過剰に増えて(過形成)、表皮を持ち上げることにより起きる症状です。体質や加齢によって皮脂のターンオーバーが遅くなることが原因の一つと考えられていますが詳しい原因はわかっていません。ステロイド剤を長期に使用した人や免疫 抑制剤などを服用した人は発症しやすいことがわかっています。ニキビ様の発疹が
半年以上そのままの状態であれば、この疾患が疑われます」
―治療方法は?
「良性の丘疹なので放置しても問題ありません。ただ、自然に消えることはなく、
数年かけて徐々に大きくなります。見た目が気になる人には、過形成した皮脂腺をパンチメスで切除する手術を行います。患部が浅い場合はレーザー治療も可能です
(1㎜3000 円・自由診療)。気になる人は、皮膚科の医師に相談を」