「第137回 帯状疱疹ワクチン」 2023年5月26日付 「リビング多摩 」に掲載されました
- 2023年8月24日
- 一般皮膚科
帯状の発疹と痛みが特徴の帯状疱疹
50歳を過ぎたらワクチンで予防を
50歳以上の3人に一人が罹患するといわれる帯状疱疹について、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・立川皮膚科クリニック院長の伊東秀記先生に聞きました。
―原因と症状は?
「帯状疱疹は、子どもの頃に感染した水ぼうそうのウイルスが、再び活性化して発症する皮膚の病気。からだの左右どちらかの神経に沿って、ピリピリとさすような痛みを伴いながら、赤い斑点や水ぶくれが帯状につながって現れるのが特徴です。加齢、疲労、ストレスなどによる免疫力の低下が発症の原因と考えられています」
―治療法は?
「原因となっているウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬と、痛み止めの薬の服用が中心ですが、発症後できるだけ早く治療を始めることが大切です。神経が損傷してしまうと、発疹が治ったあとも痛みが続いたり、合併症を引き起こすこともあります。チクチクした痛みや発疹症状があったら、すぐに皮膚科を受診しましょう」
―発症を予防するワクチンがあるそうですね?
「帯状疱疹の予防ワクチンには、生ワクチンタイプのものと、ウイルスをバラバラにして無毒化し感染する能力を失わせた、不活化ワクチンの2種類あります。それぞれ、予防効果や副反応の現れ方、費用などに違いがありますから、皮膚科で相談して下さい」